数年前、二つの講演会で「究極の選択問題」の話題が出ました。「がんで死ぬか、認知症になって死ぬか、どちらかを選ばなければならないとしたら、あなたはどちらを選びますか?」。もちろん、がんを選んだらがんになる、あるいは認知症を選んだら認知症になる、というものではありません。しかし、現実味を帯びた設問です。
「生涯でがんに罹患する確率は男性62%、女性47%」「生涯でがんによって死亡する確率は、男性25%(4人に1人)、女性16%(6人に1人)だった」
http://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2018/007812.php「認知症にかかっている方の割合」は、80~84歳で24.4%、85歳以上になると55.5%になります。
https://www.tr.mufg.jp/shisan/mamori/dementia/02.html
強引にまとめると「長生きすると半分はがん、半分は認知症」「がんで死なずに長生きしたら、認知症になる可能性が高い」ことになります。
興味深いことに、がんの専門医は「私はがんの方がよい」と言い、認知症に詳しい教授は「私は認知症の方がよい」と言いました。沢山の症例を見てきた彼らは、がんとの付き合い方、認知症との付き合い方を知っているからだと思います。
続く
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