誤嚥性肺炎は、嚥下障害のため、気管に飲食物などが入ってしまうことをきっかけに発症する。死因順位は7位で、聞くところによるとかなり苦しいらしい。
誤嚥性肺炎の起因となる嚥下障害について、菊谷院長(*)は原因として、気管に蓋をして飲食物の侵入を防ぐ喉頭蓋の①「気管に蓋をするタイミングのズレ」、②「蓋をするための筋力の低下」の2つを挙げる。
① タイミングが合わない場合は「意識して飲み込むことが大切」という。また、上手に飲み込むためには、まず歯できちんと食べ物をかみ砕く必要があるため、歯を磨き大切にすることが第一歩となる。
② 筋力が低下している場合は口を最大限に開き、その状態を10秒保持する運動などによって嚥下機能を鍛えることができる。
菊谷院長は「筋力は30歳をピークに1年で1%低下するといわれている。つまり70歳だと40%も低下していることになる。嚥下機能の衰えは60歳ごろから意識した方がいいだろう」と警鐘を鳴らしている。
(*)日本歯科大口腔(こうくう)リハビリテーション多摩クリニックの菊谷武院長
<出典>
誤嚥を防ぐとろみ付き飲料自販機、介護施設向けも展開へ
産経新聞(2019/07/12)
https://www.sankei.com/life/news/190712/lif1907120013-n2.html
※ 自販機については、次回書きます。
別の資料によれば、
===== 誤嚥性肺炎の予防には、次のことを心がけましょう。
(1) 口腔の清潔を保つ腔は肺や胃腸の入り口です。適度な湿度と温度が保たれている口腔は細菌にとって居心地よく、歯磨きやうがいを怠るとすぐに細菌が繁殖します。そのため歯磨きをしっかり行ない、口のなかの細菌を繁殖させないこと、そして肺へ運び入れないことが重要です。
(2) 胃液の逆流を防ぐ
ゲップや胸焼けなどがある場合は、胃液の逆流が起こりえます。その場合、食後2時間ほど座って身体を起こしていることで、逆流を防止できます。
(3) 嚥下反射を改善する
嚥下とは物を飲み下すことをいいます。これがうまくいかない状態を嚥下障害といい、誤嚥性肺炎を引き起こす原因のひとつです。
(4) 薬を用いる
誤嚥性肺炎の再発予防には脳梗塞予防薬が有効とされ、用いられることがあります。
<出典>
http://www.minamitohoku.or.jp/up/news/konnichiwa/200902/clinic.htm
(-すぐに役立つ暮らしの健康情報-こんにちわ 2009年2月号:メディカル・ライフ教育出版 より転載)
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