7日、千葉科学大の黒木尚長(ひさなが)教授(法医学・救急救命学)の調査で分かった。
① 入浴中に浴槽で体調を崩した高齢者のうち、8割以上が熱中症かその疑いがある
② 急激な温度差が体に悪影響をもたらす「ヒートショック」は1割未満だった
その結果として、「入浴の際にはヒートショックの危険性」が指摘されてきたが、定説が覆る可能性が出てきた。
これは大きなニュースだ。今まで教えてもらっていた命の守り方が嘘だったということで、医学の信頼性に関わる。我々はずっと間違ったことを教えられていたことになる。
愚痴を言っても始まらない。知りたいのは、「では、私たちはどうすればよいか」だ。結論から言えば、「予防には湯温41度以下、入浴時間10分以内を目安とするほか、こまめに体温を測ることも有効だ」とのこと。後半はしないだろうから、要は「湯温41度以下、入浴時間10分以内」だ。
危険に至るメカニズムは、次のようになっている。
===== 引用はじめ体温37度の人が全身浴をした場合、湯温が41度だと33分、42度だと26分で体温が40度に達する。この結果、入浴中であっても重度の熱中症の症状が出て、意識障害を生じるリスクが高まる。そのまま入浴を続け、体温が42・5度を超えれば突然死することもある。
===== 引用おわり
高齢者は、特に注意が必要だ。
===== 引用はじめ
高齢者は神経系の老化で熱さを感じにくく、長時間浴槽につかる傾向にあり、熱中症の初期症状が出ないまま意識障害に陥ることも多い
…
28年に大阪市の住宅の浴室で80代の夫婦が死亡していたケースでは、大阪府警の司法解剖の結果、死因は溺死だったが、熱中症による体温の上昇で意識を失った可能性が指摘されていた。
===== 引用おわり
なお、ウエイトは低いが、ヒートショックも事故の原因になることは、間違いない。
<出典>
高齢者入浴中の事故、熱中症8割超 ヒートショックは1割未満産経新聞(2019/07/08)
https://www.sankei.com/life/news/190708/lif1907080003-n2.html
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