2020年1月30日木曜日

(K1003)  人間の安全保障指数 / 人とのつながりに課題 <地域の再構築><高齢期の仕事>

 
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「人間の安全保障指数」(命指数・生活指数・尊厳指数・自己充足度・連携性の実態)の中で地域が関わるのは、「連携性の実態」。取り残されがちな人々(高齢者や女性、子供、障害者など)の課題の洗い出しも大切
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 NPO法人「人間の安全保障」フォーラムのプロジェクトチームの調べで分かった。平均寿命や雇用、地域連携など約90の指数から分析した「誰もが生きやすい社会」にもっとも近い都道府県は福井県、もっとも課題が大きいのは青森県。
 
 ただ、総合的な順位が高かったからといって、課題がないわけではない。
(1)  福井県は統計データからは住みやすいと出たが、アンケートでは『孤独でつらい』『困ったときに相談する人が誰もいない』などと回答する割合が高く、連携性に課題が見えた
(2)  総合で4番目の東京は弁護士の数やNPO団体の数が多く、「尊厳指数」が全国1位。所得や財政力も高い。自分の人生に関する満足度も高い傾向にある。一方で地域の連携が弱く、待機児童や高齢者施設の待機人数も多いなど課題も多かった。
 
 チームは高齢者や女性、子供、障害者など、取り残されがちな人々の課題も洗い出した。
 たとえば、高齢者が孤立感を感じないようにするために、社会参加の必要性を提言。年金に頼り低所得になりがちな高齢者が貧困を防ぐためにも就労機会を与えることが必要だとしている。高齢者の有業率は、高い順に高知(16・9%)、長野(16・8%)、島根(16・6%)だが、内閣府の調査では健康が続く限り働き続けたいと考える高齢者は約3割おり、雇用の確保は喫緊の課題だ。

<出典>


「生きやすさ」福井1位 人間の安全保障指数
【100歳時代プロジェクト】 産経新聞(2020/01/23)
 
「生きやすさ」福井が1位 人とのつながりには課題も 人間の安全保障指数
https://www.sankei.com/life/news/200123/lif2001230012-n1.html
 
調査結果の詳細は『SDGsと日本』(明石書店)にまとめられている。
「誰も取り残されないための人間の安全保障指標」
NPO法人「人間の安全保障」フォーラム 編
高須 幸雄 編著
https://www.akashi.co.jp/book/b488500.html


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