【 認知症 ・ 説明 】丹野さんの認知症は、「アルツハイマー病」「若年期認知症」「初期の認知症」と、三つのキーワードで表現できます。しかし、この三つでは、丹野さんの認知症の状態を正確に言い表せません。さらに追加の説明が必要です。
「認知症」といっても、いろいろあります。丹野さんは、
(a)
「アルツハイマー病」。
(b)
年から言うと「若年性認知症」(若年性認知症とは、従来から言われてきた40歳から64歳に発症した初老期認知症に、18歳から39歳までに発症した若年期認知症を加えた認知症の総称です)(*1)。
(c)
初期の認知症。「軽度認知症(MCI)」(軽度認知障害は認知症の一歩手前の状態で、MCI(Mild Cognitive Impairment)とも呼ばれます。 認知症における物忘れのような記憶障害が出るものの症状はまだ軽く、正常な状態と認知症の中間と言えます)(*2)かとテレビを観ていて思ったが、そういう言葉は出てこなかった。
(*1)
(*2)
よって、丹野さんの認知症は、「アルツハイマー病」「若年期認知症」「初期の認知症」と、三つのキーワードで表現できます。しかし、この三つでは、丹野さんの認知症の状態を正確に言い表せません。例えば、次のような説明を加えると、かなり正確に表せます。
(1)
絶望を感じながらも当事者としてさまざまな活動に取り組めました
(2)
診断の2年後には首相官邸に招かれ意見を求められるまでになりました
(3)
今は仕事を続けながら、自らの経験を伝える1冊の本を書いています
(4)
自分が認知症であることを自覚し、そのことを認めることができています
(5)
覚書のための自分用メモを自分で作れます。メモに書いてあるのを覚えていて、書かれている内容を理解できます
(6)
メモなどを見ながら、また、人に助力を依頼しながら、電車やバスを乗り継いで、一人で目的地までいけます
(7)
一連の会話を論理的に進められます。その会話の間、記憶を保持できています
<出典>
39歳で診断された丹野智文さんからのメッセージ
https://www.nhk.or.jp/heart-net/article/518/
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