2021年7月15日木曜日

(K1537) 認知症SF第二モデル(質の理論)(1)

 【 感情の質 ・ 質の理論 】 感情の質を、5軸( 主観軸 、 存在軸 、 外向軸 、 内向軸 、 安寧軸 )をもとに。Positive Negative かで整理する。感情の質は、認知症の人の QOL ( 生活の質 )に強い影響を与える


 以下に書くのは、オリジナルで、タイトルにある「SF」は、Susumu Fujinamiの略です。

2.   認知症SF第二モデル(質の理論)

2.1.  感情の質

2.1.1.  感情の質は、認知症の人のQOL(Quality of Life:生活の質)に強い影響を与える

2.1.2.  感情の質を、5軸をもとに、  Positive Negativeかで整理する

(1)幸福感か不幸感か(主観軸)

 主観的に、Positiveなら幸福感、Negativeなら不幸感がある。

(2)肯定感か否定観か(存在軸)

 私は今の私のままでよい、私はここに居てよい、なら肯定感。今の私ではだめで変わらなければならない、ここに居てはいけない、なら否定感。自分自身の存在を問うている。

(3)感謝感か怨嗟感か(外向軸など)

 怨嗟(エンサ)とは、うらみなげくこと。うらみは相手に向かい、なげきは自分の中で起こる。感謝も、相手に向かう感謝と、自分の中で起こる感謝がある。怨嗟は、ルサンチマンに通じる。

 ルサンチマンとは、主に弱者が強者に対して、「憤り・怨恨・憎悪・非難」の感情を持つことをいう。認知症の人は、偏見あるいは無理解にさらされ、弱者の立場に置かれることが多いので、ルサンチマンが起こりやすい。この感情は、外に向かっている。

(4)自尊感か自卑感か(内向軸)

 自尊心と似たような意味合いの表現として「自己肯定感」あるいは「プライド」などの語が挙げられる。自己肯定感もプライドも、おおむね自尊心と同義といえる。「自尊心」の語には「尊大である」という否定的ニュアンスが伴いがちであり、その否定的ニュアンスを避ける意味で「自己肯定感」や「プライド」などの表現が用いられる場合は少なくない。

 自尊心の対義語にあたる言葉は、「自尊心」の対極に位置づけられるという意味では、「卑下」「卑屈」「劣等感」「自己否定」などが挙げられる。

 直接的な「自尊心の対義語」と位置づけられる表現は見出しにくい。字の構成からいえば「自卑心」とか「自貶心」あるいは「自虐心」のような言い回しが考えられ得るが、そういった言い方があるわけではない、少なくとも一般的な国語表現とは認識されていない。

https://www.weblio.jp/content/%E8%87%AA%E5%B0%8A%E5%BF%83

(5)安心感か不安感か(安寧軸)

 安寧(アンネイ)とは、穏やかにおさまり、異変、不安などがないこと。また、そのさま。安泰。平穏。認知症の人の「困った言行」の背後に不安感があると言われている。その一方、認知症になりながらも穏やかに暮らしている人も、少なくないようだ。彼らの背景に、安心感があるのではないか。

 続く。



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