【 認知症にならない ・ 認知力低下 】 残存認知力 をできるかぎり使っていく。そうすれば、認知力の低下がゆったりし、希望が生まれる。もしも死ぬまでに 残存認知力 が 閾値 を下回らなければ、認知症にならなかったことになる
以下に書くのは、オリジナルで、タイトルにある「SF」は、Susumu Fujinamiの略です。
認知症SF第一モデル(量の理論)(2)
1.4. 認知症にならない方法
1.4.1.
喪失認知力
認知症は、認知力を失っていく症状としてあらわれる。喪失認知力の領域が時間とともに増えていく。通常は、この失われていく認知症に気を取られがちである。
1.4.2.
残存認知力
認知症の進行に伴い残された認知力は減ってくが、それでも、すべての段階で認知力が残存している。それを最大限に使うことに注力すべきである。「…ができなくなった」ではなく、「そうはいっても、…は、今でもできる」ことを大切にし、その残された認知力を使う。
1.4.3.
鈍化された認知力低下
筋肉は、使わないとどんどん衰え、使うと増えていく。筋肉が衰えてきても、できる範囲で残された筋力を使えば、筋肉の減少は鈍化し回復することもある。認知力も使わなければ減っていく。使って回復するのは難しいが、減少を鈍化させることはできる。
1.4.4.
認知症にならないために
軽度認知症になったことが分かった段階からでも、落胆したり、あきらめたりするのではなく、残存認知力をできるかぎり使っていく。そうすれば、認知力の低下がゆったりすし、希望が生まれる。もしも死ぬまでに残存認知力がdementia閾値を下回らなければ、その人は、一生、認知症にならなかったことになる。
好ましくは、軽度認知症が始まってからではなく、下降期が始まってからできるだけ早く、認知力の低下を抑制する働きかけを始める(認知症予防体操など)。
1.5. 感受力(感情と知覚)
理性力の減少に伴い、認知力が減少する。それを感受力が増大して補完することが考えられる。感受力は、感情感受力と知覚感受力に分けられる。
1.5.1.
感情(感情感受力は、感情で世界を把握する力)
1.5.1.1. 感情の高ぶりは、感情感受力を減少させる
1.5.1.2. 量としての感情感受力
(1) 感情感受力は、認知症と関係なく大きくなったり小さくなったりする。この増減は無視し、認知症に関係する部分のみを検討対象とする
(2)感情感受力は、健常期、軽度認知症期ではほぼ一定、認知症期に一時上昇したのちに、認知症末期に減少すると思われる。ただし、感情認知力を測る手段がない
(3)認知症期においては、認知症に伴い理性力が減少する結果、認知力(世界を把握する力)が減少する。それを補完するために、感情感受力が増大すると考えられる
1.5.2.
知覚(知覚感受力は、知覚で世界を把握する力)
認知力の低下を補完するために知覚感受力が強化されることも考えられるが、知覚をもたらす視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚などの器官が加齢に伴い弱体化するので、期待できない。
認知症SF第二モデル(質の理論) に続く。
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