尿漏れの予防は、肥満にならない、適度な運動をするなどの健康習慣が大前提です。その上で、尿漏れ改善をタイプ別に説明します。
(1) 腹圧性尿失禁
腹圧性尿失禁は、出産や加齢、肥満などにより骨盤底筋が弱まることが原因です。症状を改善するには「骨盤底筋体操」(添付図参照)が有効です。
いすに座って足を肩幅に開きます。背筋を伸ばして正面を向いたまま全身の力を抜き、肛門と膣を締めてゆっくり5秒数えます。これを3~5回繰り返しましょう。あおむけに寝て、膝を立てた状態でもできます。(注)女性向け説明簡単な体操なので続けやすく、予防にも効果的です。毎日続ければ6~8週間ほどで効果が実感でき、症状が改善されるそうです。
(2) 切迫性尿失禁
切迫性尿失禁は、膀胱が過敏になっており、尿が十分にたまらないうちに尿意を感じる過活動膀胱の症状の一つです。
服薬による治療のほか、尿意を我慢することによる膀胱訓練も改善に役立ちます。排尿間隔を少しずつ延ばすことで膀胱が広がり、尿がためられるようになります。骨盤底筋体操を並行して行い、尿道を締める力を鍛えることも必要です。
(3) 溢流性尿失禁
溢流性尿失禁の場合は、前立腺肥大などの尿が出ない原因を解消する治療と、残尿をなくすための治療があります。
服薬や手術に加え、排尿時に腹部を押し、尿を出し切るように心がけることも大切です。
<出典>
西村かおる、軽い尿漏れ対策 自分の症状見極めて【快適生活学】 産経新聞(2018/06/20)
添付図は、この誌面より
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