2018年10月22日月曜日

(K0540)  日本人の死生観/変遷 <臨死期>

 
 「ご遺族が語られる死生観」についてお話を聞いた。

 以下は、教えていただいたことを組み替え、箇条書き形式にあらためたものである。

===== 引用はじめ
1.   大前提

1.1.  遺族の数だけ、死生観(死後観・世界観)がある
1.2.  多様性があり一般化(普遍化)できない
1.3.  とはいえ、日本という文化、風土の中で培われてきたある一定の死生観が存在しているように思われる
 

2.   昔と今

2.1.  昔(古代・中世)
 来世志向的死生観。固有信仰・浄土思想

2.2.  今(近世・現代)
 現世志向的死生観。現世中心主義・個人主義
 

3.   戦前と戦後
 「戦争中は、死ぬことばかり考える悪い時代の典型だった。戦後はその反動で、生きる方へ振れた。日本人はますます伝統を忘れ、死を考えない珍しい時代が続いた」(河合隼雄、1996
 
以下は、広井良典(2001)

3.1.  戦前世代
 伝統的な死生観(「死んだら土に還る」)がなお意識の深い部分に浸透

3.2.  団塊世代(1947-1949生まれ)
 圧倒的な欧米志向(「死とは要するに『無』であり、死についてそれ以上あれこれ考えても意味のないことで、ともかく生の充実を図ることこそがすべて」)

3.3.  1960年前後生まれ以降
 死生観の空洞化(物資的な富の過剰の中で「生きている実感」がもちにくい、「生きている意味」を見出しにくい)
===== 引用おわり
 

よく説明できている。だいたい賛成だが、違うと思うところもあった。

 団塊世代は「死についてそれ以上あれこれ考えても意味のないことで、ともかく生の充実を図ることこそがすべて」ということに違和感はないが、それは「圧倒的な欧米志向」ではないし、「死とは要するに『無』である」でもないと思った。
 

<出典>
【講演】西岡 秀爾、「日本人の死生観」、神戸つむぎの会(2018/10/20)

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