2018年10月11日木曜日

(K0529)  認知症薬に挑む(中)治療薬から予防薬 <脳の健康>

 
1.   治療薬「T-817MA」

1.1.  富士フイルムが開発中
1.2.  Aβをターゲットとする従来の考え方とは異なるアプローチ
 

2.    開発コンセプトは、認知症を治す「治療薬」から発症を防ぐ「予防薬」へ

2.1.  効果がみられたのは発症から平均2・6年以内の初期の患者
2.2.  MCIの段階で投与し発症を遅らせる方が有効だ
2.3.  MCIの早期発見が重要となる
 


【展開】

1.   治療薬「T-817MA」

1.1.  富士フイルムが開発中

===== 引用はじめ
 後発ながらフィルムで培った独自技術で新薬開発に挑んでいる富士フイルムだ。
 同社が開発中の治療薬「T-817MA」は、米国で実施した第2段階の臨床試験(治験)で、発症初期の患者の認知機能低下を抑制する効果が確認された。記憶をつかさどる「海馬」の萎縮を抑える傾向もみられ、最終の第3段階の治験を目指している。
===== 引用おわり
 

1.2.  Aβをターゲットとする従来の考え方とは異なるアプローチ

===== 引用はじめ
 他の多くの製薬会社がAβの蓄積を防いだり、蓄積したAβを減らしたりすることを狙っているのに対し、神経細胞の障害を軽減し保護することで認知症を防ごうというものだ。フィルムの酸化を防ぐ化合物の研究などが、新薬開発に生かされているという
===== 引用おわり
 


2.   開発コンセプトは、認知症を治す「治療薬」から発症を防ぐ「予防薬」へ

2.1.  効果がみられたのは発症から平均2・6年以内の初期の患者

===== 引用はじめ
 ただ、効果がみられたのは発症から平均2・6年以内の初期の患者で、症状が進行してしまうと効かない可能性がある。試行錯誤を経て、同社の開発コンセプトは、認知症を治す「治療薬」から発症を防ぐ「予防薬」へと移行しつつある。
===== 引用おわり
 

2.2.  MCIの段階で投与し発症を遅らせる方が有効だ

===== 引用はじめ
 治療薬から予防薬へのシフトは世界的な潮流だ。症状が進んでしまうと、治療薬の効果が出にくいことはさまざまな臨床研究で証明されつつあり、軽度の認知症や認知症予備軍であるMCIの段階で投与し発症を遅らせる方が有効だという考え方が強まっている。
===== 引用おわり
 

2.3.  MCIの早期発見が重要となる

===== 引用はじめ
 問題は、もの忘れが多くなるといったMCI段階で該当者が医療機関にかかるケースは少なく、新薬開発に欠かせない治験の対象者を見つけるのが困難なことだ。新薬が世に出たときも、投与による予防を図るにはMCIの早期発見が重要となる。そうした需要に、日本発の技術が応えようとしている。
===== 引用おわり
 


<出典>
治療薬から予防薬 潮流
【100歳時代プロジェクト 認知症薬に挑む】  産経新聞(2018/09/18)
 
(中)正解分からず試行錯誤 予防薬にシフトも
https://www.sankei.com/life/news/180917/lif1809170022-n1.html

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