生者にとって、故人はどのような存在なのか
1.
故人の「臨在感」
2.
故人の「守護感」3. 故人の「継承感」
わかるような気がする。
【展開】 副田(2017:292)
1.
故人の「臨在感」
1.1. 死者が生者にとってなんらかの意味で実在している。多くのケースでは、死者は霊魂であり、生者の身近なところに存在しているとかんがえられている
1.2. 「いつもそばに居てくれているような気がする」「ふと気配を感じることがある」「見えないけど居る」
1.3. 「不思議なんですけど、ハトと目が合って、主人だなあと思いました」「ずっと私の周りをチョウチョウがついてきてくれた。絶対にあの人だって…」 … 『鳥』、『昆虫』
1.4. 「…ふいに、強い風が吹いたら、そばに来てくれたのかなあ…」「…なにかあったら、急に枝が揺れて、知らしてくれるんです」 … 『風』
2.
故人の「守護感」
2.1. 生者にとって死者とのコミュニケーションが成立している。死者の側からの生者たち=遺家族たちへの働きかけとして、もっとも一般的にあげられるのは「見守り」である
2.2. そのさい、死者にはなんらかの超自然的能力があり、たとえば遺児を危険から遠ざけたり、守護したりすることができると思われている
3.
故人の「継承感」
3.1. 死者が生前、なんらかの人格的美質、すぐれた人格特性をもっており、生き残ったひとはそれを継承しようと志向している
3.2. …生き残ったひとの記憶のなかに死者の生前のイメージがあり、そのイメージが教育的機能を生者にたいして自己回帰的にはたす
<出典>
【講演】西岡 秀爾、「日本人の死生観」、神戸つむぎの会(2018/10/20)
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