2018年10月7日日曜日

(K0525) 「在宅」シフト政策 <システムの構築>

 
 政府は「在宅」シフト政策を進めているが、河合氏は「在宅」シフト政策を改めよと主している。
 
 「在宅」シフト政策の問題点はその通りだと思う。しかし、「在宅」シフト政策を改めてどのような体制にすべきか、そのビジョンが具体的でなく、その実現性・可能性、効果も評価できない。代替案を準備しないと「在宅」シフト政策を改めることはできない、と私は思った。


 


1.   「在宅」シフトと「地域包括ケアシステム」

1.1.   社会保障費の伸びを抑制するための「在宅」シフト
1.2.  「在宅」を進めるための「地域包括ケアシステム」
1.3.   家族や地域のサポートを当て込んでいる「地域包括ケアシステム」
1.4.   住民同士の助け合いを期待できない地区が少なくない
1.5.   医師の力量に依存している「地域包括ケアシステム」
 

2.    社会保障費と行政経費

2.1.  「在宅」シフトによる社会保障費抑制効果はあった
2.2.   しかし、行政経費が大きく膨らんだのでは意味がない
2.3.   社会保障制度の枠組みだけというのは、無理がある


3.   「在宅」シフト政策を改めよ

3.1.  「地域包括ケアシステム」は絵に描いた餅になっている
3.2.   少ないスタッフ数で効率よく対応できる態勢が現実的である
3.3.  「在宅」シフト政策を改めれば、トータルで歳出削減は進む
 


【展開】
 
1.   「在宅」シフトと「地域包括ケアシステム」

1.1.   社会保障費の伸びを抑制するための「在宅」シフト

===== 引用はじめ
 病院や介護施設から「在宅」へのシフトという政府の政策。
 不必要な入院などを無くすことで社会保障費の伸びを抑制しようということで進められてきた経緯もある。
===== 引用おわり
 

1.2.  「在宅」を進めるための「地域包括ケアシステム」

===== 引用はじめ
 「在宅」を進めるために考え出されたのが、自宅を含む住み慣れた地域で最期まで暮らせるよう医師や看護師、介護スタッフが訪問する「地域包括ケアシステム」だ。
===== 引用おわり
 

1.3.   家族や地域のサポートを当て込んでいる「地域包括ケアシステム」

===== 引用はじめ
 だが、地域包括ケアシステムは医療や介護の専門職、自治体職員だけでは成り立たない。買い物や洗濯、掃除など、患者や要介護者の日常生活の多くは家族や地域のサポートを当て込んでいる。
===== 引用おわり
 

1.4.   住民同士の助け合いを期待できない地区が少なくない

===== 引用はじめ
 すでに人口が減り始めている地方などでは、少子化で支え手となる若い世代がすでに激減してしまったところもある。一方、都会では近所づきあいが乏しく、住民同士の助け合いが期待できない地区が少なくない。
===== 引用おわり
 

1.5.   医師の力量に依存している「地域包括ケアシステム」

===== 引用はじめ
 名前こそ「システム」と付けられているが、中心となる医師の力量に依存しているところが大きいのが実情だ。現状では機能している地域も中心的な医師が引退したら停滞や破綻が懸念される。
===== 引用おわり
 

2.    社会保障費と行政経費

2.1.  「在宅」シフトによる社会保障費抑制効果はあった

===== 引用はじめ
 そもそも、「在宅」シフトは歳出削減にどれだけ有効だったのか検証が必要だ。確かに、必要度の低くなった人が退院したことによって医療費は抑制できた部分はあろう。社会保障費だけを取り上げれば、「在宅」シフトには一定の抑制効果はあった
===== 引用おわり
 

2.2.   しかし、行政経費が大きく膨らんだのでは意味がない

===== 引用はじめ
 だが、これから1人暮らしの高齢者の急増が見込まれている。高齢者の多くが認知症になると予想されている。個々の「在宅」での生活を維持するために、買い物支援や地域の公共交通機関の維持など他の行政経費が大きく膨らんだのでは意味がない。
===== 引用おわり
 

2.3.   社会保障制度の枠組みだけというのは、無理がある

===== 引用はじめ
 少子高齢社会において、社会保障費の抑制を社会保障制度改革の枠組みだけで実現することには無理がある。
===== 引用おわり
 




3.   「在宅」シフト政策を改めよ

3.1.  「地域包括ケアシステム」は絵に描いた餅になっている

===== 引用はじめ
 介護離職の10万人近くでの高止まりは、地域包括ケアシステムが絵に描いた餅になっていることを示すものだ。そろそろ「在宅」シフトから転換すべきときであろう。
===== 引用おわり
 
 
3.2.   少ないスタッフ数で効率よく対応できる態勢が現実的である

===== 引用はじめ
 社会の支え手が激減していくことも勘案すれば、むしろ少ないスタッフ数で患者や要介護者に効率よく対応できる態勢を組んでいくことのほうが現実的である。
===== 引用おわり
 

3.3.  「在宅」シフト政策を改めれば、トータルで歳出削減は進む

===== 引用はじめ
 社会保障費の抑制ペースが落ちたとしても、トータルでは歳出削減が進むことだろう。高齢者の「高齢化」が本格化する前の政治決断が求められる。
===== 引用おわり
 


<出典>  前回と同じ
河合雅司(論説委員)、減らぬ介護離職 「在宅」シフト政策改めよ
【日曜講座 少子高齢時代】 産経新聞(2018/09/16)
 
減らぬ介護離職 「在宅」シフト政策を改めよ 論説委員・河合雅司
https://www.sankei.com/premium/news/180916/prm1809160012-n1.html
 
添付図は、以下かから転載。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/


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