2019年8月15日木曜日

(K0837)  長寿化を憂鬱でなく恩恵にするために / アンドリュース・スコット氏(2) <少子高齢化>

 
 (K0835)で次のように書きました。
 
===== 引用はじめ


 「高齢化社会」(高齢化率7 - 14%)、「高齢社会」(同14 - 21%)、「超高齢社会」(同21% -)などの言葉を聞くと、お先真っ暗というイメージが浮かびますが、それはおかしいことです。
 長生きをしたい。それができた。それが「高齢化社会」で、煮詰まると「超高齢社会」になります。幸せを追求した結果が「高齢化」でありそれを不幸と言うと矛盾です。
===== 引用おわり

 その時のタイトルは、「長寿化は憂鬱でなく恩恵」でした。
 

 二つの方向があると思います。
 
 
(1)  長寿化を憂鬱でなくする
 不安が憂鬱にさせるのだと思います。寝たきりになったらどうしよう、認知症になったらどうしよう、経済的に困窮したらどうしよう、等々。方向としては、更に二つに分かれます。例えば、①お金を充分貯める、②お金が足りなくなってしまっても何とかなるさと思える。①が大切の要にも思えるが、実は②がないと、いくらお金を貯めても不安は消えません。①だけでは駄目なのです。
 
(2)  長寿化を恩恵にする
 「(1)長寿化を憂鬱でなくする」では不安をなくそうとしましたが、不安が全く無くなるとは思えません。不安におののいて、消そう消そうとしても幸せになれるとは限りません。それよりも、「人生をいかに楽しく過ごすか」に注力したいものです。
 

 良い環境が、整いつつあります。
===== 引用はじめ
  病気になるとか経済的にもたなくなるとかいったことでなく、時間が増え、昔の高齢者より健康で若々しくなっていることを認識してほしい
  英国などの年齢別死亡率のデータからは、今の80歳の人は1950年代の65歳程度に相当するなど若くなっており、認知症や関節障害も今後の医療の進歩で抑制できるだろうと予測する。
===== 引用おわり
 

 日本では、先ず平均寿命が延び、今は健康寿命が延びつつあります。そのおかげで、仕事を長く続けることもできるし、早期退職など仕事を早めに切り上げて元気なうちにやりたかったことをするという生き方もあるでしょう。

 こういう生き方が出来なかった人にとっては、「長寿化は憂鬱」でしょう。
 


<出典>
「長寿化は憂鬱でなく恩恵」 「ライフシフト」著者 アンドリュー・スコット氏
【100歳時代プロジェクト】 産経新聞(2019/08/12)
https://www.sankei.com/life/news/190812/lif1908120007-n1.html
 
添付図は、「健康寿命のあり方に関する有識者研究会報告書」(20193月)より
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000495323.pdf

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