2019年10月4日金曜日

(K0887) 『オレンジリング』をつけて町内を回る(だんじり祭) <認知症><地域の再構築>

 
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「認知症サポーター養成講座を受講し、オレンジリングをもらって、身に着けてだんじり祭の本番に臨み、町内を回ってください」。すべて具体的な行動レベルだ。することがはっきりしているので、達成感も抱きやすい
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 大阪の秋を彩るだんじり祭りを通じて、認知症の人や家族を地域で支えようという活動が、大阪府泉大津市から広がっている。その名も「だんじり認知症サポーターの輪」
 

1.   狙い
 認知症の人が住み慣れた地域で安心して暮らすには、周囲の協力が欠かせない。


2.   注目点と呼びかけ
 注目したのが、毎年秋に市内の8町が参加して行われる「泉大津濱八町(はまはっちょう)だんじり祭」だった。「ぜひ『オレンジリング』を着けて、町内を回ってくださいね」と呼び掛けた
 
 
3.   成果

3.1.  26
 26年に地元の上之町(うえのちょう)で協力を呼びかけたところ、約200人が認知症サポーター養成講座を受講。全員がオレンジリングを着けて祭り本番に臨み、注目された。
 
3.2.  翌年
 すると、翌年には8町全体が参加したという。
 
3.3.  現在では
 現在では隣の忠岡町や和泉市、岸和田市など、だんじりにゆかりのある7市町にも広がり、約2千人がサポーターになった。
 

4.   意義

4.1.  わかりやすい形から入る

4.1.1. 具体的な行動レベルで
 呼びかけたのが「認知症サポーター養成講座を受講し、オレンジリングをもらって、身に着けてだんじり祭の本番に臨み、町内を回ってください」。全て具体的な行動レベルで要請している。実際にオレンジリングをかついで町内を回れば「できた」と本人もすっきりする。

4.1.2. 抽象的な指示では動けない
 よくあるのは、「認知症について学んで、認知症の人をみかけたら声をかけてください」。実際に声をかけるのは難しく、これでは勉強しただけと少しうしろめたい気持ちが残ってしまう。
 
4.2.  よいことができた、という気持ちが残る
 「若者にとっては、目立つし『ええことやってる』と思える。カッコいい社会貢献なんです」
 
4.3.  行動し達成感があると、変化が起こる

4.3.1. 参加者
 青年団の新入団員として参加していた高校1年生は「認知症の人を見かけたら、助けてあげたい」と語った。

4.3.2. 発起人
 「8町の全員にオレンジリングを着けてほしい」と話し、「普段の買い物や散歩にも付き添うなど、積極的な認知症支援につなげられれば」と期待を込めた。
 

<出典>
「だんじり祭り」で認知症支援 大阪でサポーターに広がる“オレンジの腕輪”
https://www.sankei.com/life/news/190928/lif1909280016-n2.html
産経新聞(2019/09/28 )


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