2019年10月18日金曜日

(K0900)  全世代型社会保障 三師会ヒアリング <高齢期の医療>

 
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三師会には将来の医療体制全体像を描けない。立場上の主張は理解できる。ただ、社会システムを構築するには、経済的な裏付けが必要だ。「他の財源から取ってこい」と言うなら、利益団体・圧力団体。それが現実だ
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(注)三師会とは、日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会。
 

===== 引用はじめ
 政府が検討している全世代型社会保障の構築をめぐり、自民党の人生100年時代戦略本部(本部長・岸田文雄政調会長)は9日、日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会の三師会からヒアリングを行った。政府の全世代型社会保障検討会議は給付と負担の見直しについても議論する見通しだが、三師会は患者の負担増となる政策にそろって慎重な姿勢を示し、政府側を牽制(けんせい)した。
===== 引用おわり
 
政府内で議論の俎上に載っているのは、

   75歳以上の後期高齢者の医療機関での窓口負担の原則1割から2割への引き上げ
   花粉症薬など市販品で代用できる薬(市販品類似薬)の保険適用からの除外
   外来で受信した人の窓口負担に一定額を上乗せする受診時定額負担の導入
 
 いずれも患者の負担増に直結する政策です。
 
 増え続ける社会保障費(医療費)。それを受益者負担にするか、公的負担(税金)にするか。
 
===== 引用はじめ
 社会保障・税一体改革により、消費税率引上げによる増収分を含む消費税収(国・地方、消費税率1%分の地方消費税収を除く)は、全て社会保障財源に充てることとされています。
===== 引用おわり
https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/consumption/d05.htm
 
 今回の消費税の増税は、社会保障費に充てられます。そして、「消費税率のさらなる引き上げは議論しない予定だ」。そうすると、「消費税一本足打法ではなく、新たに税財源について検討することが必要だ」となります。これを三師会は目指すと言っています。まさに、利益団体・圧力団体になろうとしています。税の争奪戦、他の分野から取ってこようということです。
 
 「検討会議はメンバーから利害関係者を外しており、三師会も入っていない」。やむを得ない体制です。
 
 
<出典>
医師会が攻勢 患者負担増に「待った」 社保改革
https://special.sankei.com/a/politics/article/20191009/0002.html
産経新聞(2019/10/10)
 

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