2019年10月30日水曜日

(K0913)  終末期の確かな予想 / 平穏死(A-7)<臨死期>

 
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ピンピンコロリで死ななかった人(95%の確率)は、終末期医療を避けて通れない。嫌でも本人や家族が選択を迫られる日がくる。病院で死ぬのか家で死ぬのか、延命治療をどこまで受けるのか、平穏死を目指すのか
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 終末期について、統計的に確かな予想が三つあります。

(1)  ピンピンコロリができるのはわずか5%の人だけ
(2)  2人に1人ががんになる
(3)  2人に1人が認知症になる
 

 今でも5%のピンピンコロリに希望を託し、「がんや認知症は考えるだけでも恐ろしい」と逃げる人が多くいます。95%の人はピンピンコロリでは死なず、そのうち75%の人は、死ぬ前にがん and/or 認知症になります。
 
 ピンピンコロリとは、脳出血や心筋梗塞だけでなく、自殺や不慮の事故で突然死のことだと言うと、みんな引いてしまいます。ピンピンコロリを希望したが、“残念ながら脳出血や心筋梗塞で死ねなかった”方は、どうぞ自殺や不慮の事故での突然死のコースへお進みください、ということになります。「脳出血や心筋梗塞」になろうと不摂生に暮らしていると、いざという時は救急車が飛んできて、「半身不随・寝たきり長寿コース」へ導いてくださるそうです。
 
 ピンピンコロリで死ななかった人(95%の確率)は、終末期医療を避けて通れません。ならば、延命治療をどうするのか? 病院で死ぬのか? 家で死ぬのか? 平穏死を選ぶのか? 最大限の延命治療をしてもらうのか? 嫌でも本人や家族がそうした選択を迫られる日がくるのです。
 
 因みに、会津には「ピンピンコロリ」祈願のお寺が3つあり、「会津ころり三観音」と呼ばれて高齢者に大変な人気だそうです。
 以前にテレビを見ていた時の記憶です。四国に「ぼっくり信仰」というのがあり、そこに熱心に通う人は、ちっとも死なないそうです。険しい山を登らねばならず、そこに通う人は皆、健康になるそうです。
 
<出典>
長尾和宏、「平穏死 できる人、できない人」、PHP研究所(2014)P.34-37
 
会津ころり三観音のご紹介
https://www.marumine.co.jp/blog/?p=4942

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