2020年4月11日土曜日

(K1076)  ITリテラシーの高い高齢者が増える <少子高齢化>

 
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今後、ITリテラシーの高い高齢者が増えていく。高齢者向けのシステムにおいても、ある程度のITリテラシーを前提として組んでもよいだろう。2025年に団塊世代は後期高齢者になり、前期高齢者ではなくなる
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 今後、ITリテラシー(*)の高い高齢者が増える。だから、高齢者向けのシステムにおいても、ある程度のITリテラシーを前提として組んでもよいだろう。
 
 インターネットの利用状況のグラフ(添付図)を見ると、2029歳をピークにして、高齢になるにつれて低下し、6069歳では72.2%になっている。一方、5059歳では90.6%である。
 10年経つと、今の5059歳がその時には6069歳になっている。今インターネットを使っているのに、10年後は使わない人は少ないだろう。逆に今は使っていないが、時間に余裕ができて使い始める人もいるだろう。毎年2ポイントずつ増えていくとすると、10年後の6069歳の92.2%はインターネットを利用していることになる。同様に考えると、10年後の7079歳の約75%はインターネットを利用していることになる。もっともここまで行くと、目が衰えるので、少し利用割合は少なくなるかもしれない。
 
 「2025年問題」が話題になっている。戦後すぐの第一次ベビーブーム(1947年~1949年)の時に生まれた、いわゆる「団塊の世代」が後期高齢者(75歳)の年齢に達し、医療や介護などの社会保障費の急増が懸念される問題を指す。
 
 見方を変えると、2025年は、団塊の世代が前期高齢者(6574歳)でなくなり、その主役がポスト団塊世代(造語。1950年~1952年 生まれ)に移行するとき。個人差があるので決めつけられないが、前期高齢者は動き回れて、後期高齢者になると少ししんどくなってくる。
 
 私(=藤波。ポスト団塊世代)が在職中に、職場のIT環境が大きく変わった。私が入社した時にはまだ「パソコン」がなく、書類はほとんど手書きだった。もちろん、インターネットもメールもなかった。大まかに言うと、多くのポスト団塊世代はIT環境の変化に対応でき、多くの団塊世代以上は難航した。
 
 だから今でも、団塊世代より上ではメールを使える人が少なく、ポスト団塊世代より下はメールを使える人が多い。元気に活躍する前期高齢者は、2025年には団塊世代からポスト団塊世代に入れ替わる。
 
 「高齢者のITリテラシーは低い」と言えない時代になる。
 
(*) ITリテラシーとは、簡単に言えば通信・ネットワーク・セキュリティなど、ITにひも付く要素を理解する能力、操作する能力という意味です。また、単純なパソコンの操作・アプリケーションの操作もITリテラシーと言えます。極めて基本的な例を挙げれば、マウスやキーボードの操作方法もITリテラシーです。
 
<出典>なし。オリジナルです。

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