2020年4月24日金曜日

(K1090)  認知症に対する点鼻ワクチンの開発 <認知症>

 
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タウに対する点鼻ワクチンにより、タウオパチーモデルマウスは脳内の抗タウ抗体価の上昇、タウ蛋白蓄積の減少、グリア炎症の改善、脳萎縮の改善、認知機能の改善を示した。認知症を制圧するワクチン開発に寄与する
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タウオパチー: タウタンパク質が異常蓄積することより起きる神経変性疾患の総称
 
1.   ワクチンで認知症を予防する
 「アルツハイマー病などの認知症の原因とされる異常化したタンパク質「タウ」の蓄積を抑える点鼻ワクチンを開発した」(京都大iPS細胞研究所の井上治久教授(神経科学)らの研究グループ)
 「超高齢化に伴い増加が予想される認知症の制圧には、治療薬のほかワクチンの開発も必須。ワクチンで認知症を予防する社会を目指し、実用化への研究を進めたい」(井上教授)
 
2.   痛みがなく、長い効果期間
 投与に痛みがなく、一度の投与でより長い効果期間が期待できる治療法の開発を目指し、異常化したタウを取り除く抗体を作るための点鼻ワクチンを作製した。
 
3.   マウスを使った実験結果
3.1.  このワクチンを、認知症を発症するマウスに1週間おきに計3回投与して経過観察した
3.2.  脳内でタウに対する抗体が増加したり、異常化したタウの蓄積が大幅に減ったりしたことが確認できた
3.3.  行動試験ではワクチンの投与により認知機能の改善がみられた
 
<出典>
認知症の原因タンパク質に点鼻ワクチン 京大がマウスで抑制効果確認
産経新聞(2020/03/26)
https://www.sankei.com/life/news/200326/lif2003260004-n1.html
 
認知症に対する点鼻ワクチンの開発―遺伝子治療による免疫療法と分子イメージング―
https://www.qst.go.jp/site/press/39697.html

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