☆☆
訪問看護のプロだった彼が医療から遠ざかり、自然治癒力に賭けると言い出した。人生で大事だと思っていることをひとつずつかなえて、やがて運命を受け入れるのを間近で見せてくれているのだと気づきました
☆☆
彼は京都の診療所に勤める訪問看護師で、薬科大で教鞭も執っていた、いわば終末医療の専門家でした。200人もの最期を看取り昨年春、すい臓がんを原発とする肺転移で発症。がんが見つかり、今度は彼が看取られる側に立ちました。
===== 引用はじめ
訪問看護のプロだった彼が医療から遠ざかり、自然治癒力に賭けると言い出したときには戸惑いました。
しかし、人生で大事だと思っていることをひとつずつかなえて、やがて運命を受け入れるのを間近で見せてくれているのだと気づきました。
===== 引用おわり
療養生活に入らず、普通の生活を始めたのです。
===== 引用はじめ
好きな人と好きなように過ごし、体の調子と相談しながら『よし、行くぞ』と言って好きなものを食べて好きな場所に出かける。これって病院では絶対にできない生活でしょ、と。
実際、彼は抗がん剤をやめ、毎日が夏休みのように妻と遊び、ありふれた普通の生活を普通に続けたんです。私も時々お伴してウナギを食べに行ったり葬儀の相談をしに行くという彼についてお寺へ行って話を聞いたり。記憶の中には楽しく遊んだことが多く残っています
===== 引用おわり
看護を受けていないように思えますが、彼は看護を受けているのだと言います。
それにしても、看護のプロなのだから、おそらく自分の命が長くないことは自覚していたでしょう(発症から8カ月目に49歳で亡くなりました)。それでよく遊べるなと驚きます。
「妻と遊び」とありますが、奥さんはどういう気持ちだったのでしょうか。残された時間を充実させる共同作業をしていたのでしょうか。
取材者であり、友人でもある佐々さん、事情も知っているのに「楽しく遊んだ」と言わしめる。またまた、驚いてしまいます。
続く
<出典>
命がけ「捨てる看護」見守り
産経新聞(2020/04/08 夕 )
“捨てる看護”訪問看護師・森山文則氏が身をもって見せてくれた… 佐々涼子さん『エンド・オブ・ライフ』
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200401-00000014-ykf-soci
<原著>
佐々 涼子 (著)、『エンド・オブ・ライフ』、(集英社インターナショナル)添付「命がけで遊ぶ」は、以下からの借用
https://6dim.com/2019/08/watari-75/
0 件のコメント:
コメントを投稿