2019年9月13日金曜日

(K0866)  隠居生活でしたいこと3つ(池内紀の場合) <定年後>

 
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「引退後は、他人の役に立つことをしなさい」と説教する人が多くいます。そのように生きる貴方は素晴らしいが、その生き方を他人に押し付ける貴方は好きになれません。池内紀さんの隠居生活をのぞいてみましょう
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 「隠居」という言葉に、何か憧れをもっています。隠居している人がいたら、どんな生活をしているか、知りたいと思っていました。
 
 兵庫県姫路市出身のドイツ文学者の池内紀(おさむ)さん(*)は、早くから55歳で「隠居」すると決めていた。平成8年に東大の教授を辞めるにあたり、3つの予定を立てた。
(*)先月末に78歳で亡くなっていた
 
(1)  1つ目は、カフカの小説を一人ですべて訳す。全6巻総ページ数2400、400字詰め原稿用紙で4800枚の大仕事をやり終えたのは、6年後である

(2)  2つ目は、なるたけモノを持たない生活をする。池内家には昔からテレビがない。 … パソコンもスマホも自家用車も持たない代わりに、本とCDはどっさりある。毎朝4時に起きる池内さんは、モーツァルトやベートーベンを聴きながら夜が明けるのを待つのが日課だった

(3)  3つ目は、北から南まで好きな山に登る。旅の魅力にめざめたのは、高校2年の夏休みに一人で回った本州一周である。青森で所持金がゼロとなり、駅の水飲み場だけを頼りに帰った。山登りに出かけても、ついでに近くの町を歩き回り、温泉旅館に泊まる
 
 
 「引退後は、他人の役に立つことをしなさい」と説教する人が多くいます。そのように生きる貴方は素晴らしいと思うが、その生き方を他人に押し付ける貴方は好きになれません。
 こういう生き方もある、という貴重な事例だと思いました。





<出典>
産経抄 産経新聞(2019/09/06)
https://special.sankei.com/f/sankeisyo/article/20190906/0001.html
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