☆☆
人殺しのようなことが、がんセンターで公然と行われている。夫が高名な医師でも判断を誤る。在宅医療では、3~4日間ぐっと我慢して「待ち」、余分な栄養や水分を控えて体を“干し柿”の方向へ。腹水は自然と減る
☆☆
1.
高名な医師から、電話相談があった
2.
「それは三重の意味で最悪ですね」と答えた
2.1. 胃がんの終末期に近い患者さんへの高カロリー点滴は、胃がんに栄養を与えているだけ2.2. 腹水を抜かないで放っておけば、腹水は自然に減っていく
2.3. 弱った状態で抗がん剤治療をするのは、死期を早めるだけ
3.
その後
【展開】
1.
高名な医師から、電話相談があった
奥さまが胃がんからがん性腹膜炎に陥り、がんセンターで闘病中とのこと。がんがお腹いっぱいに広がって、あちこちに癒着ができて腸閉塞を起こして、口から便汁を吐くので鼻から管を入れて腸液を体外に排出させているとのこと。もちろん口からはまったく食べることができません。これまで高カロリー輸液をしながらの抗がん剤治療を2コース受けたが、急激に衰弱してきたそうです。明日から3コース目の抗がん剤治療を受けるというのです。
2.
「それは三重の意味で最悪ですね」と答えた
2.1. 胃がんの終末期に近い患者さんへの高カロリー点滴は、胃がんに栄養を与えているだけ
がん細胞はブドウ糖が大好物。人間は皮下脂肪や筋肉に“貯蔵”があり直ぐには死にません。
2.2. 腹水を抜かないで放っておけば、腹水は自然に減っていく
水分が足りなくなったら、腹水を利用し始める。腹水を抜いて点滴をするのは苦しめるだけ。
2.3. 弱った状態で抗がん剤治療をするのは、死期を早めるだけ
抗がん剤は癌細胞だけでなく、正常な細胞も傷つけます。弱った状態の死期を早めるだけです。
3.
その後
「やはり町医者の話なんか信じられない」と予定通り3コース目の抗がん剤治療をやって、1週間後に管だらけのまま奥さまは亡くなったそうです。
<出典>
長尾和宏、「平穏死 できる人、できない人」、PHP研究所(2014)、P.51-54
0 件のコメント:
コメントを投稿