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性格や夫婦関係、生き方はやっぱり寿命を左右する。悲観的に生きる人は、長生きできない。大規模調査が、それを証明している。ストレスと病気の関係、最新の研究結果を報告/辻一郎
東北大学大学院医学系研究科教授
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(1) 楽観的な見方、悲観的な見方と寿命
(2) 長生きできる性格と長生きできない性格
(3) 夫婦関係がよいと長生きできるのか
(4) 生きがいのない人は長生きできない
(5) 認知症になりやすい性格
(6) コロナ危機の中で楽観的に生きる法
【抜粋】
(1) 楽観的な見方、悲観的な見方と寿命
健康な高齢者を対象に、楽観的であることが冠動脈疾患(狭心症と心筋梗塞)の発生リスクにどう影響するかを調べた結果では、発病した人の数は悲観的な考え方をする人たちより半分以下だったことがわかった。
(2) 長生きできる性格と長生きできない性格
冠動脈疾患になりやすい性格の人は、「目標達成への意欲が強い」「競争心が強い」「周囲からの評価を求める」「1度に多くのことをやろうとする」「性急でせっかち」「精神的・肉体的に過敏」、容易に「敵意を燃やす」傾向があるという。
(3) 夫婦関係がよいと長生きできるのか
アメリカのギャロらがアメリカ人女性390人を対象に動脈硬化が認められるのかを調査したところ、結婚に満足している女性は22%なのに対し、結婚していない女性では32%、結婚に満足していない女性では34%と、その頻度に大きな差があった。
(4) 生きがいのない人は長生きできない
「生きがい」があると答えた人は、ないと答えた人より介護保険の認定率が低い(約半分)という結果だった。生きがいがある人は、寿命が長くなるだけでなく、「健康寿命」も長くなると言えるのだ。
(5) 認知症になりやすい性格
認知症患者に多く見られた性格の特徴としては、「がんこ」「社交的でない」「わがまま」「整とん好き」「臆病」「短気」「無口」だった。一方健康老人に多く見られた特徴は、「明るい」「正義感が強い」「社交的」「行動的」「確認癖」などだ。
(6) コロナ危機の中で楽観的に生きる法
もう一つ心がけたいのが笑うこと。笑うとNK細胞の活性が上がるので、免疫力が強くなる。 …両親が要介護や、認知症適齢期の読者も多いと思うが、離れて暮らしているのであれば電話でもして、まずは話しかけてあげること。笑いを誘って楽観的な気持ちにさせてあげることが大切だ。
<出典>
なぜ人の悪口を言う人は、死亡リスクが高いのか
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