2021年1月2日土曜日

(K1343)  門真のいぶし銀 <高齢期の仕事>

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清掃ボランティアや祭りの運営、喫茶店営業といった自主事業も数多い。数年前から栽培に取り組む伝統野菜「門真れんこん」は、市のふるさと納税の返礼品に。「門真市ゾンビ人材センター」なる映画の製作も決まった

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 定年引き上げなどで全国的に入会率が下がっている中、大阪府の門真市(人口12万人)シルバー人材センターが元気だ。「シルバー人材センター」は、60歳以上の人たちに働く場を提供する。昭和の若い労働力は「金の卵」と例えられたが、令和のシルバー世代は「銀の卵」として渋く光り輝いている。

 

 同センターによると、

(1) 全国のシルバー人材センターが軒並み会員数を減らし続けているのに対し、門真市では増加を維持している。現在の会員数は約1750人

(2) 平均年齢は74歳と高いが、市内在住の60歳以上の約4%が加入しており、加入率は全国平均の2倍

(3) 昨年度の契約金額は受託事業が約4億1千万円、法改正により業務の幅が広がった派遣事業は全国トップクラスの約2億7千万円で、計約6億8千万円にも上る

(4) 民間からの受注が約8割を占めるのも特徴

(5) 受託事業の平均年収は約27万2300円。派遣の場合は月40~50時間、個々の得意分野や生活に合わせて働ける

(6) 低木の剪定や草刈りは季節限定ながら、シルバーの業務としては高給で、月に20万~30万円を稼ぐ人もいる

(7) 「門真モデル」を参考にしようと全国から視察団が訪れるようになった

 

 好循環になっている。

 水道修理、蛍光灯交換、網戸の張り替えといった依頼も次々と寄せられ、会員が破格の料金で対応する。彼らの実直な働きぶりが、次の仕事を呼び込む好循環。川原畑さんは「シルバー世代はまじめで信用もある。重労働や夜間、長時間でなければ、まだまだ社会に役立てる」と話す。

 派遣業務の営業を担当する川原畑浩(かわらはた・ひろし)さん(65)は元建設会社役員で、5年前に事務局スタッフとして採用された。それまでセンターでやっていなかった飛び込み営業をかけると、工場や保育の補助、介護送迎、ファストフード店など地元事業者からの仕事が舞い込んできた。

 

<出典>

年商6億円超を誇るシルバー人材センターのいぶし銀

産経新聞(2020/12/28 )

https://www.sankei.com/west/news/201112/wst2011120002-n1.html




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