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どうやら、世の中の人は、高い就業意欲を持っているから高齢になってでも働きたいわけではなさそうなのである。そうではなくて、生活のために収入を稼ぐ必要があるから、多くの人は高齢になっても働きたいと思うのだ
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(K1357)からの続き
===== 引用はじめ
(1) ところで、両調査の設問文はどうなっているのか。細かな文言の違いこそあるものの、両調査とも「あなたは、何歳ごろまで収入を伴う仕事をしたいですか」と聞いている。しかし、改めてみると、この聞き方はなんともよくわからない聞き方ではないか。一見すると、なるほど働くことへの意欲を聞いている質問にも見える。しかし、異なる視点で捉えれば、生活のためにいつまで働かざるを得ないかを聞いているようにも見えるのだ。
(2) リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査」において、現在就業をしている人に対して「働かなくても今と同じレベルの生活が続けられるとしたら、仕事をやめたいと思いますか」と尋ねたことがある。同調査を集計してみると、全年齢で「強くそう思う」と答えた人は20.8%、「そう思う」と答えた人は25.9%にのぼった。同じレベルの生活が続けられるのならば、定年を待たずして今すぐにでも仕事をやめたい人が半数近くいるのである。
(3) これは就業している人に限定した数値である。就業意欲が低い人は既にやめてしまってサンプルから脱落しているだろうから、この数値は実際の感覚値よりも高めに出ている可能性が高い。
(4) この結果をみると、8割の人が高い就業意欲を持っているという主張には違和感を覚えざるを得ない。どうやら、世の中の人は、高い就業意欲を持っているから高齢になってでも働きたいわけではなさそうなのである。そうではなくて、生活のために収入を稼ぐ必要があるから、多くの人は高齢になっても働きたいと思うのだ。
===== 引用おわり
「純粋に働きたと思っている人」と「生活の為に働かざるを得ない」との合計が「65歳を超えても働きたい人」として集計され、60歳を超えた人に限定して聞くと、かなり割合になるらしい。
続く
<出典>
リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査」
https://www.works-i.com/surveys/panel_surveys.html
添付図は、
https://president.jp/articles/-/42165?page=4
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