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親や配偶者などが認知症になったときは、だれでもとまどいます。混乱の中、先のみえないトンネル迷いこんだような不安に捕らわれる人も多いでしょう。4つのステップを経過するスピードは人や状況によって違います
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介護者は、介護経験を重ねながら四つのステップをたどるといわれています。最初のとまどいから、もっともつらい時期を経て、認知症の人のありのままを、家族の一員として受け入れます。
できるだけ早く、苦しい段階を脱して受容のステップに至るコツは、認知症を正しく理解し、介護のコツを知ること。介護者が余裕を持てば、認知症の人と介護者の関係は質的に変わります。
ステップ1 「とまどい・否定」
それまでは通常の生活を送ることができていたぶん、「いったいどうしたのか」「そんなはずはない」ととまどい、悩み、否定する。家族だけで抱えこみ、受診をしりごみする時期でもある。
ステップ2 「混乱・怒り・拒絶」
認知症の症状が進むにつれて、家族中が振り回されるようになる。病気の理解が不十分なため、混乱し、いらだち、認知症の人を拒絶する。もっともつらい時期であり、心身の支えを必要とする。
ステップ3 「あきらめ または 割り切り」
いらだちや拒絶をくり返すうち、家族は「いくら怒ってもしかたない」と、あきらめや割り切りの気持ちを持つようになる。しかし新たな症状が出てくると、ステップ2に逆戻りすることもある。
ステップ4 「受容」
認知症のさまざまな症状と対面し、理解を深めていくと、次第に受け入れることができるようになる。認知症の人の心理を自分自身に投影し、あるがままの本人を受容する。
<出典>
杉山孝博、「認知症の人の不可解な行動がわかる本」
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